正社員で働くことにこだわっていた私が、派遣を選ぶまで
こんにちは、かんなろです!
私は人間関係に悩み、心も体も限界なのに、それでも「正社員なんだから頑張らなきゃ」と自分を追い込んでいた時がありました。
就職を意識する年ごろには正社員で働くことが当たり前だという考えがずっとあったからです。
安定しているし、ちゃんとして見えるし、「正社員でいないとダメ」だと、どこかで思い込んでいたんだと思います。
この記事では、正社員で働くことにこだわっていた私が、なぜ派遣という働き方を選ぶようになったのか、その過程をありのままに綴っています。
正社員で働くのがつらい、辞めたいけど次が不安、そんな気持ちを抱えている30代女性に、「他の選択肢もあっていい」と感じてもらえたらうれしいです。
正社員だった頃の私は、常に気を張っていた

正社員として働いていた頃の私は、毎日どこかで気を張り続けていました。
「仕事が忙しいから」というのもありましたがそれよりも、「人との関わり方や職場の空気にずっと神経を使っていた」そんな感覚に近いかもしれません。
人間関係に、ずっと神経をすり減らしていた
正社員として働いていた頃、仕事そのものよりも、人間関係の方が辛かった記憶があります。
私はトータル3社で正社員として働いたことがあります。
- 1社目 新卒入社でIT系のベンチャー企業。3か月で退職。
- 2社目 Web広告代理店。1年1ヵ月で退職。
- 3社目 建築設備系。9ヵ月で退職。
1社目退職後は、1年くらいアルバイトを掛け持ちして、2社目の会社へ。
2社目退職後は、ドイツのワーホリに1年行って、帰国後アルバイトをしながら職業訓練学校へ行って3社目の会社へ。
3社目退職が決定打となり、もう正社員で働くのは止めようと決めて今に至ります。
- 1社目 先輩社員のセクハラ
- 2社目 海外駐在員だったのですが現地の食事が合わず繰り返す腹痛で断念
- 3社目 上司のパワハラ
セクハラは、歓迎会でいかがわしいお店に連れていかれたり、漫画喫茶の個室で仕事を教えると言いながらボディタッチしてきたりって感じです。
新卒だったので「社会人ってこんな感じなんだー」とホイホイついて行って、本当に世間知らずだったなと思います。
パワハラは、上司のミスを私の責任にされることがあって、なんで私のミスなのか聞いてもはぐらかされて、それ以降信用できなくなりました。
そして決定打になった出来事は次の見出しで詳しく書いてます。
辞めたいと伝えたことで、さらに追い詰められた
3社目の会社でストレスからか、固形物が食べられなくなったり、偏頭痛で倒れたり、通勤途中で気分が悪くなって出社できなかったりしました。
精神的にも体力的にも限界で、
「もう続けられません」
「辞めたいです」
と正直な気持ちを伝えたことがあります。
すると、定時後に本社へ呼び出され、勤務時間外という扱いで1時間以上かけて面談をされました。
内容は、状況を改善する話ではなく、
「ここで辞めたらどこへ行っても通用しない」
「根性が足りない」
「あなたは心が弱すぎる」
といった、いわゆる根性論でした。
辞めたい→根性論→それでも辞めたい→根性論
これの永遠ループで、体調も悪いし次の日も仕事だし、まるで話が進まないため、疲れ果てて辞めない方向で無理やり面談を終えました。
そうしないと帰れないと感じたからです。
勇気を出して助けを求めたはずなのに、
「辞めたいと言ってはいけなかったのかもしれない」
そう感じた瞬間でもありました。
「逃げ場がない」と感じていた正社員時代
3社目で正社員になった時、私はもう30歳手前でした。
30代に入ると正社員での採用の道がグッと狭まります。
そのため、最後のチャンスだと思って頑張ろうとしました。
- 辞めたら評価が下がる気がする
- 次が見つからなかったらどうしよう
- 途中で辞めるのはダメなこと
そんな考えが頭から離れず、どんなにつらくても、
「ここで耐えるしかない」
と思い込んでいました。
今思えば、職場だけでなく、
自分の考え方にも縛られていた
そんな状態だったのかもしれません。
余裕がなくなっていたことに、後から気づいた
当時の自分を振り返ると、常に気を張っていて、心に余裕がまったくありませんでした。
小さなことで落ち込んだり、家に帰ると何もする気が起きなかったり。
それでも、
「社会人なんだからこれくらい普通」
と、自分の状態を軽く見ていたように思います。
でも実際は、余裕がない状態が続いていたこと自体が、すでに限界のサインだったのだと、今になって感じています。
体と心が先に限界サインを出していた

私がもう正社員で働くのは無理だと決定づけた3社目。
「まだ大丈夫」
「もう少し頑張れる」
そう思いながら働いていましたが、体と心のほうが先に悲鳴を上げていました。
当時はそのサインに気づく余裕もなく、おかしい状態が“日常”になっていたのだと思います。
食欲がなくなり、体が明らかにおかしくなっていた
3社目の会社で正社員として働いていた頃、気づけば食欲がほとんどなくなっていました。
固形物が食べられなくなり、無理に食べようとすると気分が悪くなる。
仕方なくスムージーやゼリー飲料だけの生活がしばらく続きました。
今思えば、体はかなり前から
「もう無理だよ」
とサインを出していたのだと思います。
出勤途中で気分が悪くなる日が増えていった
会社に向かう電車で突然気分が悪くなることもよくありました。
それでも当時の私は、
「休むほどじゃない」
「仕事に行けないほどじゃない」
と、自分に言い聞かせていました。
仕事はできていたし、表面上は“普通に働いているちょっと疲れた人”だったと思います。
でも内側では、確実に心と体がすり減っていました。
「辞めてもいい」という発想がなかった
今振り返って一番怖いと感じるのは、あれだけしんどかったのに、
「会社を辞める」という選択肢が頭に浮かばなかったことです。
当時私はシェアハウスで生活していました。
ただ単に、新天地で新しく友人を作りたいという思いからシェアハウスを選んでいたのですが、この選択に救われることになるとは思っていなかったです。
私の隣の部屋の住人は、私より2つ上の女性でした。
ある日、私の様子を見て、その人がこんなことを言ってくれたんです。
「そんなにボロボロになるなら、その会社辞めたほうがいいんじゃない?」
その言葉を聞いた瞬間、頭の中で何かがほどけたような感覚がありました。
「あ、そっか。会社って、辞めてもいいんだ」
その考えに至らなかった自分が怖いです。
よく仕事が原因で自殺する人がいると聞いていて、以前は「何で自殺する前に会社を辞めないんだろう?」と不思議に思ってました。
きっと「会社を辞める」という考えが思いつかなかったんだと今なら分かります。
もしも私がシェアハウスに住んでなかったら…と考えると今でもゾッとします。
自分が思っていた以上に、追い詰められていた
シェアメイトの女性に言われて初めて、自分がどれだけ追い詰められていたのかに気づきました。
こんな単純なことすら考えられないほど、視野が狭くなっていた。
心に余裕がなくなっていた。
「このまま続けてはいけない」
そう、はっきり思えたのは、あの一言があったからです。
体と心が先に限界を出してくれたことは、今思えば、自分を守るための最後のサインだったのだと思います。
正社員を辞めることが怖かった

正社員を辞めると決めたとき、ホッとする気持ちもありましたが、不安な気持ちも大きかったです。
「こんなに早く辞めて大丈夫かな」
「周りからどう思われるだろう」
「今後の就職に影響が出るだろうな」
辞める決断をした後も、気持ちはなかなか落ち着きませんでした。
入社して1年も経たずに辞めることへの不安
正社員を辞めようと考え始めたとき、真っ先に浮かんだのは不安でした。
入社して、まだ1年も経っていない。
「こんなに早く辞めて大丈夫なのかな」
「周りからどう思われるだろう」
つらい気持ちは確かにあったのに、それ以上に“辞めることへの怖さ”が大きかったように思います。
正社員を辞めるとなると、家族や友人の目も気になりました。
- せっかく正社員になったのに
- もったいないと思われるかもしれない
- 甘えていると思われるかもしれない
そんな想像ばかりが頭に浮かび、「本当はつらい」という気持ちを後回しにしていました。
辞めたい気持ちと、縛られていた考え
辞めたい。
でも、辞めてはいけない。
その気持ちの間で、ずっと揺れていたように思います。
正社員でいることが、自分の価値を保つ唯一の方法のように感じていて、そこから外れることが、とても怖かったのかもしれません。
当時の私は、「正社員>契約社員>派遣社員>アルバイト・パート」という力関係だと信じていました。
だから、「正社員を辞める=自分のランクが下がる」みたいな感覚があって正社員にこだわっていた感じです。
正社員という価値観に縛られていたなーと思います。
それでも「このままではダメだ」と思えた理由
不安が完全になくなったわけではありませんが、
「このまま続けてはいけない」
という気持ちは、だんだん強くなっていきました。
体と心が限界に近づいていることを、自分でも感じていたからです。
怖かったけれど、それ以上に、このまま自分を壊してしまうほうが怖かった。
そう思えたことが、正社員を辞める決断につながりました。
正直、派遣は「楽そう」だと思っていた

派遣という働き方に、最初から前向きなイメージを持っていたわけではありません。
正社員を辞めたあとの私は、とにかく「これ以上つらくならない働き方」を探していて、派遣はその中のひとつ、という感覚でした。
派遣に対して、前向きなイメージはなかった
正社員を辞めたあと、派遣という働き方を知ったとき、正直に言うと、
「これもひとつの選択肢かな」
という程度の認識でした。
やりたい仕事があったわけでもなく、将来のキャリアをしっかり考えられる余裕もなかった頃です。
派遣は、
「正社員よりは責任が軽そう」
「とりあえず働くにはいいかもしれない」
そんな、少し消極的な気持ちで見ていました。
「正社員じゃない働き方」に対する引っかかり
どこかで、
「派遣=正社員になれなかった人」
というイメージを持っていたと思います。
自分がそこに当てはまることに、抵抗がなかったわけではありません。
「正社員を辞めた自分は、この先どう見られるんだろう」
そんなことを考えるたびに、派遣を選ぶことに対して、少し後ろめたさのような感情もありました。
それでも「これ以上つらくならない働き方」を選びたかった
それでも派遣に目を向けたのは、これ以上、自分を追い込む働き方はしたくなかったからです。
もう一度正社員に挑戦する気力はなく、「とにかく心が楽になる働き方」を無意識に求めていました。
派遣は、当時の私にとって“理想の働き方”ではなく、“これ以上つらくならないための選択肢”だったのだと思います。
期待していなかったからこそ、気づけたこと
正直なところ、派遣に大きな期待はしていませんでした。
だからこそ、実際に働き始めてから感じた小さな違いが、とても新鮮に思えました。
「これでいいのかもしれない」
「正社員にこだわらなくても全然大丈夫」
そう思えた最初のきっかけは、この頃だったように思います。
派遣で働いて初めて知った「働きやすさ」

実際に派遣で働き始めて、少しずつ感じたのは、
これまで当たり前だと思っていた“働き方”が、当たり前じゃなかった
ということでした。
大きな出来事があったわけではありませんが、日々の小さな違いが、心を軽くしてくれました。
責任の重さが、想像していたよりずっと違った
派遣で働き始めて、まず感じたのは、背負う責任の重さが正社員時代とまったく違うということでした。
すべてを一人で抱え込む必要がなく、「ここまでが自分の役割」と線引きされている感覚。
正社員時代は、仕事の範囲がどんどん広がっていき、断れないまま責任だけが増えていましたが、派遣ではそのプレッシャーがなくなりました。
残業をさせない配慮があること
派遣で働いて、できるだけ残業をさせないように考えてくれる職場が多いことにも驚きました。
正社員時代は、残業が当たり前、サービス残業も珍しくない環境だったので、この違いはとても大きかったです。
そして派遣で働いていると、
「無理をしていないか」
「困っていることはないか」
と、派遣会社の担当者から声をかけられます。
もし、残業が多ければそのことを担当者に伝えて職場環境を変えてくれるよう働きかけてくれることもあります。
正社員時代は、残業が多いと意見することもできないような雰囲気があったので、
「働く人として配慮されている」
と感じられたことが、とても新鮮でした。
「これでいいんだ」と思えた働き方
派遣での働き方は、特別キラキラしているわけでも、やりがいに満ちているわけでもありません。
でも、心と体を削らず、淡々と仕事をこなして、ちゃんと生活できる。
正社員時代は、常に何かを我慢して、自分を押し殺していた気がします。
その辛い当時と比べると、圧倒的に今の方が楽しく生活できています。
収入は大きく減った感覚はありませんが、昇格やボーナスなどの恩恵はなくなりました。
それでも今の生活の方が断然マシです!
そもそも、やりたい仕事が特になく、とりあえず生活のために働いていました。
それだったら正社員にこだわる必要はありません。
派遣で働くようになって、ようやく、
無理をしない働き方を選べた
そんな感覚がありました。
今の私が思う「働き方の軸」

派遣で働くようになってから、仕事選びの基準が大きく変わりました。
以前は、
- 給料や会社の規模
- 正社員かどうか
- 世間的にどう見えるか
こんなことを重視して仕事先を決めていました。
でも今は、
自分が無理をせずに続けられるかどうか
それを一番大事にして選ぶようにしています。
「やりたい仕事がない」自分を、否定しなくなった
正直なところ、私は「これがやりたい!」と言える仕事が特別あるわけではありません。
キャビンアテンダントになりたい!
一流のホテルマンになりたい!
といった希望はなく、本当に流れのまま生きてきました。
なので、私の職歴は統一性がなく、広く浅くいろいろやってきた感じです。
よく言えば器用、悪く言えば一つ一つが薄っぺらい。
以前は
「目標がない自分はダメなんじゃないか」
と感じることもありました。
でも今は、やりたい仕事がなくてもいいと思っています。

働くことが人生の中心じゃなくてもいい。
生活の一部として、程よく向き合えれば、それでいい。
そう考えられるようになったのは、派遣という働き方を選んだからかもしれません。
「どう働くか」を軸に選ぶようになった
今の私が仕事を選ぶときに見ているのは、職種や肩書きよりも、働き方そのものです。
- 無理な残業がないか
- 心身に負担がかかりすぎないか
- 相談できる環境があるか
こうした点を大切にするようになりました。
以前のように、
「せっかく正社員だから」
「ここで辞めたらもったいない」
と自分を縛ることは、もうしていません。
派遣で働いている今、「正社員じゃない自分」に引け目を感じることはなくなりました。
ちゃんと働いて、ちゃんと生活している。
それだけで、十分だと思えるようになったからです。
正社員という肩書きにこだわっていた頃の私は、自分のことをかなり後回しにしていました。
今は、自分を守れる働き方を選べていると感じています。
正社員じゃなくてもいい

正社員を辞めた私は、ダメな人間ではありませんでした。
派遣を選んだのは、たまたまだったかもしれませんが、結果的に自分を壊さないための最善の選択でした。
この文章を読んでいるあなたが、もし今、
「正社員じゃなきゃダメなのかな」
「このまま頑張り続けるしかないのかな」
と悩んでいるなら。
正社員じゃなくてもいい。
今のあなたを守る選択をしてもいい。
少なくとも私は、派遣を選んだことで、肩の力が抜けて以前よりも自由に働けるようになりました。
この経験が、誰かの「正社員にこだわらなくてもいいかも」という小さなきっかけになれば、うれしいです。
